木造建築物の柱の間隔がどのように決まっているのかを解説!
木造建築物では、建物を支える柱と柱の間隔が決まっています。
設計の際に、建物の構造を支えるために、どこにどのような間隔で入れるのかが決まっていますので、ご紹介します。
間柱がどこにあるのかもご紹介しますので参考にしてください。
木造建築物の設計と柱の関係とは
木造建築物では、柱が重要な役割を果たし、建物の設計をする際、間取りが決まったらすぐに柱の位置を考えていく必要があります。
「柱割り」と言われる作業で、間取りに適した柱を配置していくことが大切となります。
柱は、垂直部材のため、上部の荷重を下部に伝えるのが大きな役割です。
「柱割り」をする際には、上部が重い場合には大きな柱にするようにします。
間隔だけでなく、大きさも決めていくことが必要です。
木構造でも鉄骨構造でも、柱を一定の間隔で配置することが構造上大切なことです。
柱の間隔は0.5間(910mm)が基本
木造住宅の「柱割り」では、尺モジュールでいうと0.5間(910mm)の間隔、また最近のメートルモジュールでいうと1mの間隔で、基本的には柱が配置されています。
柱の配置が建物の強度に大きく影響するため、柱を配置する際には構造計算を行ったうえで、実際には決定していくと言えるでしょう。
2000年の建築基準法改訂で横架材に囲まれた耐力壁による耐震設計も重要に
日本では、多くの地震が起きてきたことから、2000年に建築基準法が改訂され、厳しい基準が設けられているのが現状です。
柱と横架材(梁・桁材)に囲まれた区画を耐力壁として考えて、耐震設計を行うことが重要視されています。
これまでは、柱と柱の間に斜めに筋交いを入れていたのですが、最近では構造用合板を柱と横架材に固定して、耐力壁を作ることが増加傾向です。
また、大きな横架材を使い柱も大きくすれば、柱の間隔、スパンも大きくすることができるようになっています。
910mmの間隔で柱が配置できない場合は、1間(1,820mm)までは間隔を空けることができたり、在来工法の場合4m×4mを限度に間隔を広げたりすることも可能です。
柱のない広いリビングを作りたいというときにも可能となっています。
柱は開口部や窓には必要
柱の間隔を考える際に、柱が必要な場所も考えなければなりません。
コーナーとなる角には必要です。また、間取りから考えて、開口部を作る場所や窓を作る場所には必ず柱が必要です。
開口部の柱は、0.5間、1間で設けられることが多いのですが、最近では大きな窓を作る場合も増えています。
最近では、1.5間や2間の広い開口部を設ける場合も多くなっている傾向です。
窓を大きくすることで、開放感のあるリビングなども作れますので、そうした設計も増えています。
その際には、しっかりした柱を作り、特に2階がある場合には、構造をよく考えて作ることが大切となります。
2階などがある場合は上下階で柱の位置を揃えることも大事!
2階などがある場合は、上下階で、柱の位置を揃えて配置することも大切なことです。
間取り図などは部屋のコーナーなどは上下階で一緒になっていることも多いでしょう。
開口部がある場所は柱が異なってくることが多くなりますが、できるだけ柱を揃えることで、耐震性も増しておすすめです。
間柱とは?
間柱の間隔についても、よく言われることが多いでしょう。
まず間柱とは何かをご紹介します。外壁を縦に張る際には下地材の横胴縁が必要ですが、それを受けるために設ける柱が「間柱」です。
また、外壁を横に張る際は、間柱に直接下地材を張っていきます。
間柱は外壁を支える部材となっていて、構造部材といえます。
しかし、地震については、耐震性のない部材と考えてください。
間柱の間隔は?
間柱の間隔も気になるということが多いでしょう。
間柱の間隔は、通常300~450mm程度です。外壁が厚くて丈夫な場合は、間柱の間隔をさらに空けていることもあります。
木造建築の場合は、間柱を決まった間隔で入れていますので、知っておいてください。
間柱の間隔を確認する必要があるときとは
間柱の間隔は、意外と多くの人が確認しています。
壁に棚などを付けるときに、釘やねじを打ち込む場所を考える際に、間柱の位置を確認して付けることが多いでしょう。
そうしないと、すぐに抜けてしまうこともあり、弱くなります。
しっかり、間柱がある位置を確認して付ける必要があるのですが、壁の中をのぞくことはできないでしょう。
柱を少し叩いてほかとは違うゴンゴンといった、あまり響かない重めの音がする場所に間柱があります。
音を確かめて付けるのがおすすめです。
そして、1か所見つけることができれば、間柱の間隔は300~450mmのことが多くなります。
特に300mmの場合が多いため、その間隔で見つけて行けば探すことが可能です。
最近では、DIYをする人も多く、間柱の間隔を確認することも増えている傾向です。
リフォームなどをする場合も、この間柱の位置から検討してみるといいでしょう。
木造建築物では柱も間柱も間隔が決まっている
ご紹介しましたように、木造建築物では、構造材としての柱と間柱の間隔は決まっています。
特に柱は、地震の耐震力も考えられた柱となっています。
そのため、間隔が大切です。柱の間隔について、不安な場合は設計の段階で質問してみるのもいいでしょう。
また、柱の関係で、柱のない広いリビングは実現できないこともあるため、気を付けてください。
木造建築物の柱の間隔は構造上決められていて大事!
木造建築物の柱の間隔について解説しました。
柱の間隔は0.5間(910mm)で、メートルモジュールでいうと1mが基本です。
在来工法の場合4m×4mを限度として間隔を空けることも可能です。
しかし、その際にはしっかり構造計算をして設計をしていくことが大切です。
柱のない広々としたリビングを作りたい、変わった間取りにしたいという場合にも、柱の位置を考えて行ってください。
構造の問題も考える必要があるでしょう。
リフォームをする際も、柱を考えたリフォームが必要です。
構造をしっかり見てもらって、どこの柱が取り外せて、どこの柱が外せないかを確認する必要があります。
柱の間隔は、建築物が建ってしまうとわからなくなってしまいますが、非常に重要です。
建ったあとも構造を理解しておくといいでしょう。
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